猫の耳掃除のやり方を伝授!正しい方法で耳垢ケア

猫との暮らし 愛猫の耳掃除していますか?正しい方法を知ってお耳ケアしよう!

執筆/佐藤 華

お風呂上がりによく、綿棒で耳掃除している方は多いのではないでしょうか。人間は耳掃除が好きですが、耳掃除を好んでしたがる猫は少ないと思います。むしろ、嫌がる猫の方が多いはずです。

そこで今回は、耳掃除のコツをご紹介いたします。猫の耳の構造に、はじめは戸惑う場合が多いでしょう。正しい耳掃除方法やコツを知れば、耳掃除もコミュニケーションの一貫となりますので、ぜひ参考にしてみてください。

猫にとって、耳は大切な場所!

猫のチャームポイントの1つに、可愛らしい耳があげられます。そんな可愛らしい耳は、猫にとって実はとても大切な場所です。猫の耳には役割が4つあります。

1つ目は、集音器の役割です。猫の耳介は多くの筋肉からなり、耳介で拾われた音は鼓膜を振動させ、中耳内の耳小骨を伝わり内耳へ届きます。

2つ目が、体温調節となります。体温が上がり過ぎたときは、耳から熱を発散して調節しましょう。

3つ目は、平均感覚です。猫は高いところや細いところなど、足場が不安定な場所でも気軽に歩けます。その理由は、耳で平衡感覚をとっているからです。そのため、耳をケガしたり耳の病気にかかったりすると、うまく平衡感覚が取れなくなります。猫の耳に異変があるときは、高いところや足場の悪い場所へは行かせないように気をつけてください。

4つ目は、感情表現です。猫の感情表現は表情や鳴き声、しっぽの動きだけではありません。耳でも感情を表していて、嬉しいときは耳をピンと立て、悲しいときはシュンと下がるなど、注目してみると気分によって動きが違います。猫がどう思っているのか知りたいときは、耳にも注目してみるとよいでしょう。

猫の耳掃除はした方がいい?

猫の耳の内部はL字型をしています。耳の穴は耳道、耳道の奥に鼓膜があります。耳道には耳垢腺と皮脂腺があり、ここから出る分泌物が細菌やほこりなどの異物をキャッチして、耳の奥に入らないようにしています。この分泌物が固まったものが耳垢です。

猫の耳の構造は通気性がよくムレにくいため、あまり汚れが溜まらない仕組みになっています。頻繁に耳掃除をすると耳が傷つく可能性があるので、汚れが気になるときだけにしましょう。

耳の中に黒い汚れがある

猫の耳にあるシワの溝に、少し汚れがついている程度であれば気にする必要はありませんが、耳垢の量が多い、痒みがある、匂いがきつい場合には、耳掃除を行ってください。

また、大量の耳垢が溜まっている場合には、病気が隠れている可能性があります。黒い乾いた粒がついていたら耳ダニの恐れが、耳が匂う場合には外耳炎の可能性があります。痒がっている時には、耳ダニや外耳炎以外にも、アレルギー性皮膚炎や中耳炎・内耳炎の疑いがあります。症状がひどい場合は、早めに動物病院を受診した方が良いでしょう。

お家で耳掃除をするときに気をつけること

はじめての耳掃除は、飼い主も猫も緊張すると思います。注意事項を守れば大丈夫なので、落ち着いて進めていきましょう。

猫の耳はとても敏感で、傷つきやすい構造をしています。飼い主の中には、綺麗にネイルを施している方もいらっしゃるでしょう。尖った爪やネイルストーンで傷をつけてしまう可能性があるので、愛猫の耳掃除をするときには爪は短く切りそろえ、ネイルストーンは外すようにしてください。

また、耳を触られるのを嫌がる猫が多いので、まずは膝に乗せ、身体全体を撫でてくつろがせ、リラックスしてきたら耳掃除を始めましょう。始めて耳掃除をする場合は、いきなり耳の中を触るのではなく、耳の周りを優しく拭くことから始めてください。もし嫌がった場合には力ずくで抑え込まず、自由にさせてあげることも重要です。耳掃除は怖い、痛い、という感情を持ってしまうと、耳掃除の気配を感じただけで逃げてしまう子もいます。

耳掃除してあげた方が良い猫種ってある?

猫は頻繁に耳掃除する必要がないとお伝えしてきましたが、中には定期的に耳掃除が必要な猫種もいます。それは、耳が垂れ蒸れやすいスコティッシュフォールド・皮脂が出やすいスフィンクス・耳の通気性が悪いアメリカンカールなどです。

上記の猫たちは、特に定期的な耳掃除が必要になるので、こまめにチェックしてください。

耳掃除のやり方

コットンやガーゼで拭く

はじめて猫の耳掃除する方に、おすすめの方法です。耳の奥まで入らないので、安心して耳掃除ができます。ティッシュやウェットティッシュは耳の中を傷つけてしまうので、肌触りのよいコットンやガーゼがおすすめです。

コツは優しく撫でるように拭くことです。徐々に慣れてくると、優しく撫でられることが気持ちよく感じる猫もいます。「猫が嫌がらないように、気持ちよくなるように」を意識して取り組んでみてください。

綿棒、使ってもいいの?

お風呂上りに綿棒で耳掃除をする飼い主の中には、猫の耳掃除にも綿棒を使おうと思う方もいるかも知れません。綿棒は汚れを耳の奥に押し込んでしまうことがあり、また綿棒の先端は固くなっているので、耳の表面を傷つけてしまう恐れがあります。

おすすめの洗浄液は?

ホームセンターやペットショップ、動物病院などでイヤークリーナー(耳洗浄液)を見かけたことがあるという方は少なくないと思います。洗浄液はコットンやガーゼでは取れない、こびりついた耳垢を除去するのに役立ちます。

使い方は以下の通りです。

  1. コットンの半分が湿るくらい、洗浄液を付けます。
  2. 猫の耳を軽くめくり、耳道が見えるようにします。
  3. 人差し指にコットンをのせ、耳の中でクルクルと回します。この時、指先の力を抜いて、優しく触れる位の感覚で行います。
  4. まだ耳垢が残っているようでしたら、洗浄液を付けたコットンを三角に折り、コットンの端の部分を使って耳垢をすくい取ります。

耳掃除に慣れてきたらコットンやガーゼを使わず、耳の中に数滴垂らすことも可能です。垂らして少し待った後、耳の付け根を揉むと内部から汚れが出てくるので、コットンで拭き取ってください。

洗浄液を使用すると「耳に液が残りよくないのでは?」と心配に思う方もいるでしょう。洗浄液が残っていても、猫が首を振ると余分な液体は耳から出てきます。もし出てこなくても、乾燥してしまうので心配することはありません。

洗浄液は市販でもたくさんの種類がありますが、愛猫にあっているものはどれか、使いやすいものはどれか解らない、悩む場合には、かかりつけの獣医師に相談しましょう。

また、耳の中に傷がある、デキモノがある場合には、洗浄液が原因で別の症状を引き起こしてしまう恐れがあります。傷やデキモノがあるときは使用を控える、または、使っても問題ないか獣医師に相談しましょう。

オリーブオイル、使ってもいいの?

「猫耳掃除」とネットで検索すると、オリーブオイルを使用しているという方もいます。ローションのような感覚で滑りをよくする程度であれば、使用しても問題ありませんが、耳の中に垂らすということは絶対に止めてください。

耳掃除、適切な頻度はある?

耳掃除の適切な頻度は猫種や耳の形によって違うので、特に決まった回数はありません。

日頃から耳のチェックを行い、汚れてきたタイミングで耳掃除をするようにしましょう。

愛猫が嫌がるときにはこうしよう

耳掃除はじめたての頃は、嫌がることが多いはずです。ひどい時には暴れることもあるでしょう。一度耳掃除を「怖い」と思わせてしまうと、その後、耳掃除が困難になります。ストレスや恐怖感を与えずに、優しく行うように心がけてください。

耳掃除を嫌がらないようにするコツとして、愛猫がリラックスしているときに、優しくそして素早く耳掃除をしましょう。少しでも嫌がる素振りを見せたときにはすぐに手を止め、落ち着いてから再度挑戦してください。時間が立っても状況が変わらない場合は、その日の耳掃除は止めて別の機会に試してください。愛猫に大事なケアだとしても、無理強いをするのだけは止めましょう。「今日がダメならまた別の時に!」と考え、根気強く試していくことが大切です。

猫の耳垢の特徴とは?

猫の耳垢には、特徴が多々あるのでしょうか。正常なもの・異常なものがあるのかもしれません。見分け方を知っておくと、耳の病気にいち早く気が付けます。

色は?形状は?

猫の耳の構造はL字型で、異物が鼓膜まで入らないよう分泌物で固めて、耳垢として表面に出します。

茶色で湿ったものが正常な耳垢ですが、住んでいる環境や猫種などの個体差によって、耳垢の状態も変わります。愛猫の耳垢の量や出方を把握することが重要になります。

耳垢でわかる病気の兆候とは?

いつもより耳垢の量が増えた、耳垢に血が混じっている、黒い乾燥した耳垢がついている等は病気の可能性があります。他にも耳から嫌な匂いがする、耳を不自然に傾けているなども、不調や病気のサインかもしれません。

猫の耳垢を放置しすぎると耳ダニ(耳疥癬)になるってほんと?

大量の耳垢やきつい匂いがある場合、外耳炎や耳ダニが発生しているかもしれません。

外耳炎になっていると、大量の耳垢が出る、匂いのする分泌物が出る、耳の中がべたべたグジュグジュしている、などの症状が出ます。湿度の高い梅雨時や夏場は、外耳炎になりやすい時期です。

耳ダニ(ミミヒゼンダニ)に感染したときにも、同じような症状が出ます。特に黒いゴマ粒のような耳垢が大量に耳道についていたら、ミミヒゼンダニを疑ってください。ミミヒゼンダニが寄生している猫と接触することで感染するので、散歩に出る猫の飼い主は注意しましょう。特に子猫は発症しやすいため、室内のみで生活させてください。また、多頭飼いの場合には、1匹にミミヒゼンダニが見つかると、全ての猫が感染している可能性があります。症状の酷い猫だけでなく、全ての猫に対して駆虫が必要になります。

耳垢の放置は危険が潜んでいますので、定期的なチェックを怠らないようにしましょう。

毎日の観察と、定期的な耳掃除で病気予防しよう

猫の聴覚は、五感の中で一番発達しているといわれています。野生で生きる猫科の動物は、小さな音でも拾い狩りに活かしています。そんな猫にとって大事な気管である耳ですが、猫が自分でお手入れが出来ない場所のひとつです。愛猫とのコミュニケーションとして耳掃除を取り入れられるようになると、病気の早期発見にも繋がるかもしれません。

飼い主として愛猫がいつまでも元気に、幸せに暮らしていけるよう、日々の健康チェックは欠かさず行いましょう。そして少しでも異変があれば、すぐに動物病院を受診するようにしてください。

まとめ

今回は「耳掃除をするコツ」を紹介してきましたが、いかがでしたか?耳掃除のやりすぎは逆効果ですが、愛猫の状態を見ながら定期的に行ってください。異変にいち早く気がついたり、コミュニケーションの一貫になったりします。

愛猫の健康を守るために、耳掃除・定期的なチェック・異変があれば動物病院に連れて行くことを一連の流れとして覚えておきましょう。

執筆者
会社員を経て、念願叶いライターとしてデビューしました。 猫4匹、犬1匹、人間ふたりの大家族なので、笑いと事件が絶えない毎日です。 読者の皆さまのお役に立てるような記事を執筆出来るよう、日々精進してまいります!