猫は比較的飼いやすく、人に温もりや癒しを与えてくれる動物です。どんな動物も大切な命で個性豊かですが、「思ってた子と違う、懐かないからいらない」など、人間都合の身勝手な理由で捨てられる子もいます。
猫を飼うということは命を迎えるということです。これから猫と暮らす方、将来暮らしたいと思っている方に向けて、大切な命を迎えるための基本的な知識や準備などをご紹介します。
猫をお迎えする前に考えるべきこと
コロナ禍で在宅勤務になったから、一人暮らしで寂しいから、猫との暮らしに憧れていたから・・・様々な理由で猫と暮らしたいと思う方がいらっしゃるでしょう。自由気ままで自分の欲求に忠実、そしてとても賢い動物、それが猫です。
猫は飼いやすい動物として人気が高いですが、反面捨てられる数が多いのも猫です。(猫の飼育頭数964万4千頭 殺処分頭数2万7千頭 2020年度環境省統計資料より)
猫も人も同じ生命を持っています。猫を迎えるということは命を迎えることで、途中で投げ出すことはできません。100%猫に合わせずとも、猫中心の生活になることは覚悟しましょう。
①猫の寿命について
猫の平均寿命は15歳程です。猫の15歳は人間の80歳程に相当します。最近では動物に対する医療技術の進歩や室内飼いの影響もあり、20歳位まで生きる猫もいます。家に迎えてから、10年以上の期間を一緒に暮らすということを覚えておきましょう。
また、猫の寿命はどんな飼い方をするかによっても変わります。室内飼いだと寿命は15歳程ですが、屋外飼いや外に出す習慣のある猫の寿命は13歳程に下がります。外へ出すと、交通事故の危険や、感染症のリスクが多くなることが寿命低下の要因です。外での危険から愛猫を守るために、室内で飼うようにしましょう。
②住環境について
猫を飼うには室内飼いが理想です。賃貸物件に住んでいる場合は、ペット飼育可の物件か、猫の飼育が許可されているかを必ず確認しましょう。室内飼いだからバレないかもと、ペット飼育不可なのに内緒で飼育をした場合、猫がいることが解った時点で強制退去および原状回復のために高額を請求されることがあります。
また室内に猫が動き回れる十分なスペースがあるか、キャットタワーを置ける場所があるかもチェックします。猫は運動能力が高く、健康維持とストレス解消のためにも毎日の運動が不可欠です。特に猫は平面運動よりも上下運動を好むので、高い場所に登れる環境を整えておくと、猫本来の持ち味を生かした生活ができます。キャットタワーを置くスペースはないといういう場合には、家具の配置を工夫して高低差をつけるだけでも違います。
留守にする時間が長い、猫にイタズラされたくない物があるなど、部屋を自由にさせることが不安な場合は、ケージを準備し、そこを猫の生活スペースにしましょう。ある程度の広さがあり、2段もしくは3段のステップがついている高いケージであれば、運動不足になることはありません。ただし、24時間ケージの中に入れっぱなしではストレスが溜まってしまいます。部屋を開放して遊ぶ時間や、ブラッシングなどのお手入れの時間を確保し、猫とのスキンシップをしっかりとるようにしてください。
③生活リズムについて
猫は夜行性動物なので、日中よりも夜、活動的になります。しかし必ずしも夜に運動するわけではなく、好きな時間に寝て好きな時間に遊びます。
基本的には自分の好きな時間に、好きな事をして過ごす猫ですが、食事の時間だけはしっかりと覚えます。毎日同じ時間に、同じ分量を与えることで、猫の欲求も満たせますし、体調管理も容易になります。まれに猫は好きな時間に好きな量しか食べないと思い、置き餌をされる方もいらっしゃいますが、衛生面や健康面からあまりお勧めできません。
④猫と暮らすメリットとデメリット
メリットもデメリットも有ることを理解し、命を迎えることをよく考えましょう。
メリット
まず猫を飼うメリットは、癒しや温もりを得られることです。言葉では言い表せないほど素晴らしい経験を与えてくれます。猫との暮らしで笑顔が増えた、家族との会話が増えた、優しくなれたなど、得られる幸福感は無限大です。
猫と初めて生活すると、愛らしい仕草や魅力あふれる姿、そして意外な一面などたくさん発見できます。そして猫との暮らしから、多くの刺激や活力を得られます。
ある高齢者施設で猫の飼育を始めたところ、入居者のストレスが軽減され、積極的にコミュニケーションを取ろうとするようになった、というニュースが報道されたこともあります。
デメリット
猫との暮らしのメリットは挙げればキリがありませんが、反面デメリットがあるのも事実です。デメリットは世話に手間がかかることです。トイレを清潔に保ったり、毎日食事を与えたりすることは、忙しい日々を送る人だと負担に感じることもあるでしょう。
さらに、市販の爪とぎアイテムを用意しても、家具や壁で爪とぎをする猫もいます。これらは、爪とぎをされたくない場所に保護シートをつける、爪とぎ防止スプレー等で対策は可能ですが、猫と暮らしていなかったときと比べると、多少なりとも傷や汚れはついてしまうことを覚悟してください。
当たり前ですが、猫も命がある以上、病気になることがあります。また病気を未然に防ぐために、ワクチンや健康診断を受けることも必要です。人間のように健康保険制度が整っている訳ではないので、猫の医療費はどうしても高額になりがちです。
ちいさな「命」を迎えることへの覚悟
前述したとおり、猫は平均15年程生きます。その間、毎日のお世話や体調不良時の病院受診、時には看病が必要なこともあります。大切な命ですから、人の都合で投げ出すことはできません。猫がいない生活と比べると、経済的にも時間的にも負担が増えます。
猫との暮らしは楽しい事ばかりではありません。ぬいぐるみではないので、意思があり、気持ちがあります。そのため、飼い主の思い通りにならないことも多いでしょう。一緒にベッドで寝てくれない、抱っこを嫌がる、大事な物をオモチャにされた、など腹のたつこと、嫌なことも出てきます。可愛いところ、愛らしいところ、腹のたつところ、全部含めてその子の性格です。一緒に暮らす大事なパートナーとして、全てを受け入れる覚悟が必要です。
そして、いつかは必ずお別れの時がきます。本当に最期までお世話できるか、「命」に向き合えるか、じっくり考えてから猫を迎えましょう。
猫をお迎えする前に必要な準備は?
猫との暮らしが始まったときに慌てないよう、お迎えの準備はしっかりと整えておきましょう。特にトイレ、食事、落ち着ける場所の確保はとても大切です。
猫を迎えるにあたって必要最低限のグッズは以下の通りです。
- 食器(フードボール・水を飲むためのお皿やボトル)
- ごはん
- 猫用トイレ+トイレ砂
- 爪とぎ
- おもちゃ
- 猫が落ち着くベッドやクッション
- ブラッシング用品
食事は、総合栄養食と表記されているものを準備しましょう。様々なメーカーが、様々な味・タイプの餌を販売しているので、始めて猫を飼う方はどれにすれば良いか悩まれると思います。何が良いか悩んだら、獣医師または猫を迎え入れた所に相談をしましょう。その子にあったものを教えてくれる筈です。
餌をあげる器も様々な種類がありますが、汚れが落としやすく衛生的であるという観点から、陶器のうつわが良いでしょう。器は出来れば毎食後、最低でも1日1回、洗剤を使って綺麗に洗ってください。器についた食べ残しは雑菌の温床になります。また、梅雨時や夏場は虫が発生する可能性もあります。汚れた容器で餌を食べることで、食中毒や細菌性の疾患にかかってしまうかも知れません。
また、飲水用の器も用意してください。飲水用の器も、ガラス製、陶器、水が循環するタイプなど様々な種類があります。猫はもともと飲水量の少ない動物なので、膀胱や腎臓の病気にかかりやすいといわれています。水飲み場を複数個所用意することで、1日の飲水量が上がったという研究結果もありますので、様々なタイプのものを2箇所以上に置くと良いでしょう。
トイレは猫の数プラス1がベストといわれています。猫は綺麗好きなため、トイレが汚れていると排泄を我慢してしまうことがあります。在宅でこまめに掃除が出来るのであれば別ですが、お留守番の時間が長い場合には、予備のトイレを用意してあげてください。
トイレは人の目が気にならず、落ち着いて排泄できる場所に設置しましょう。健康状態をチェックしたいから目のつく場所にしたい、自宅の間取りの関係で置き場所が限られてしまう、ということもあるでしょう。その場合でも、壁と家具の間の影になる部分に設置する、カーテンで間仕切りをする、など工夫をしてください。
そして、猫が落ち着ける場所も確保してあげてください。自宅に慣れるまでは、ケージを使うと良いでしょう。ケージの中にはトイレや食事スペースを作り、猫が安心できる空間にしましょう。自宅に慣れ、ここは自分のテリトリーだと認識すれば、好きな場所で寛ぎますが、安全な隠れ場所は用意をしておく必要があります。野生のネコ科の動物は、嫌なことや怖いことが起きると、巣穴に身を隠してやり過ごします。家猫にもこの習性は残っているので、部屋の隅に段ボールを置いておく、クローゼットの一部を猫のために開放するなど、何かが起きたときに逃げ込める場所を用意してあげてください。
全ての準備が整ったら、最後にやるのは脱走対策です。猫は器用なので、窓を開けること位朝飯前です。窓ストッパーを設置し、出来ればフェンスを置いて二重防止しましょう。玄関は最も危険な場所です。宅配業者に対応している少しの時間に、隙を見て脱走してしまう可能性があります。玄関前には突っ張り式の脱走防止扉を設置すると安心です。また、意外と盲点なのがベランダです。少しの足場があれば、猫は手すりに登れますし、そのまま下に落ちてしまうかも知れません。高層マンションのベランダから落下すると、いくら身の軽い猫でも大けがを負いますし、最悪の場合には命の危険があります。ベランダの柵に隙間があるようでしたら、目隠しシェードやフェンスで塞ぎましょう。いずれにせよ、猫だけでベランダに出すのは危険なので、飼い主が傍にいるときだけにしてください。
どこから猫をお迎えする?
猫を迎える方法は主に3つあります。
飼いたい猫種が決まっているならペットショップやブリーダーから、猫種にこだわりがない場合は保護施設や保護団体からです。ペットショップ、ブリーダー、保護猫のいずれも大切な命です。どんな猫を迎えたいかをじっくり考え「命を迎える」という意識を強く持ち、迎え先を決めましょう。
ペットショップから
ペットショップはホームセンターやショッピングモール内に併設されることが多く、好きなタイミングでの購入が可能です。また、ペット用品も扱っているため、初めて猫を迎える時には、必要品も一度に揃えられるメリットがあります。
店頭にいる猫はある程度の期間で入れ替わり、好みの猫がいたらすぐに迎えられます。また、複数の猫種がいるので、その中から自分に合う子を選べるというメリットもあります。
ブリーダーから
純血種を専門的に繁殖、飼育し販売している人をブリーダーと呼びます。ブリーダーからの購入で一番の強みは、販売者の正確な身元がわかり、迎えたい猫の親や兄弟猫も一緒に見れることです。自然に近い環境で生育しているため、その子本来の性格が見やすく、社会性も身についていることが多いです。
反面、劣悪な環境で繁殖させ、十分なケアをせずに販売している悪徳ブリーダーが存在します。このような環境下での生体は、感染症などの重篤な病にかかっていることがあります。猫たちの住環境や生育環境、毎日のケアの状況、受診歴など細かい情報を開示しているか、飼育環境の見学を認めているかで、優良ブリーダーかどうかが見極められます。自宅近くにブリーダーがいない場合は、遠方まで出向く必要があることも考慮してください。
また、一概にはいえませんが、ネット上だけでの売買を行う(ネット決済、ペット専門宅配業者を使って届ける)ブリーダーやショップについては、信頼できるところかどうか、事前にしっかりと情報を集めるようにしてください。
保護猫をお迎えする
近年注目を浴びているのが保護猫の存在です。レスキューされた猫や愛護センターに保護された猫たちが、新しい家族との出会いを待っています。保護猫と一言でいっても、元野良猫、遺棄された、多頭飼い崩壊やブリーダー崩壊からのレスキュー、など生い立ちは様々です。飼いたい猫種にこだわりがない場合は、保護猫を引き取ることを積極的に考えてみるのはいかがでしょうか。
保護団体や個人で保護活動をされている方たちが救い、大事に育てた「命」なので、譲渡に関する条件は厳しい場合があります。中には、個人的な事にまで立ち入って聞かれることもあるかも知れません。また、一人暮らし、未婚カップル、高齢者などはお断りしている団体もあります。
もしかしたら、公園や道端で捨て猫と出会うことがあるかもしれません。事実、多くの猫が捨てられているという悲しい現実があります。捨て猫を保護しその後自分で飼う場合は、まず動物病院へ連れていきましょう。動物病院では、性別や推定年齢、病気の有無だけでなく、今後の飼育方法やケアの方法なども教えてもらえます。
うちの子になった初日、気を付けることはある?
前日までに、猫の暮らしに必要なアイテムの設置を終わらせておきましょう。アイテム設置が終わった部屋を見渡して、逃げ込んでしまって出てこれなくなるようなわずかな隙間はないか、確認をしてください。猫はストレスや不安を感じたとき、狭い場所に逃げ込みます。特に注意したいのは、冷蔵庫や洗濯機の下、家具と家具の間です。体の幅より細くても頭が入るわずかな隙間さえあれば、身を隠すことが出来ます。もしかしたら入ってしまうかも知れない、という場所を見つけたら、家具や段ボールなどで隙間を塞いでください。
念願かなって猫との暮らしが始まる初日、猫の行動が気になるかも知れません。ですが猫は、今までと違う環境に連れて来られたことで、大きなストレスを抱えています。
ケージの用意をしているのでしたら、初日は出来るだけ構わずに、ケージの中でゆっくり過ごさせると良いでしょう。ケージを置いていない場合は、部屋の隅にキャリーケースやクレートを置き、その近くにご飯やお水、トイレを置いてください。家に慣れるまでは、そこが猫の居住スペースになります。
環境に慣れるまでは、部屋で自由にさせるのは危険です。狭いところで身動きがとれなくなる可能性や、窓や玄関のドアが開いた瞬間、外に飛び出してしまう危険があります。
ワクチン接種はどうする?
完全室内飼いでも様々な感染症にかかることがあります。感染症から愛猫を守るためワクチン接種はきちんと行いましょう。
ワクチンには3種、5種、7種の混合ワクチンがあります。感染症予防に効果があり、数が多いほど予防できる感染症の数が増えます。一般的には3種混合ワクチンの接種を勧められることが多いですが、多頭飼育の場合には感染症のリスクが高くなるため、5種または7種混合ワクチンの接種を勧められる可能性もあります。どのワクチンを打ったら良いかは獣医師とよく相談して決めましょう。
猫のワクチン接種は義務付けされているわけではありませんが、愛猫の健康を守るためにもとても大切です。定期的なワクチン接種は、猫の健康を守る最低限の務めです。
健康診断はどうする?
猫は体調不良を隠す動物です。そのため、飼い主が異変に気づいたときには、症状が重くなっていることもあります。重症化する前に気づくためにも、年1回の健康診断を受けましょう。元気なときに健康診断を受けておくと、正常な数値がわかり、数値の変動で健康かどうかを判断できます。
健康診断の内容は病院によって異なりますが、問診、体重測定、触診、血液検査を行います。他にも年齢に合わせて、口腔内、甲状腺、骨密度のチェックなどをオプションとして付けている病院もあります。
自宅で出来る健康チェック!
愛猫にはずっと健康でいてほしいと、飼い主の誰もが思うでしょう。愛猫の健康と元気を守るのは、飼い主が行う毎日の健康チェックです。毎日欠かさず観察することで、何か異変があった時にすぐ対処できます。
下記に毎日の健康チェックについて詳しく説明をします。これらは毎日一緒に暮らす飼い主しか、チェック出来ない項目です。身体を触ることに慣らしておけば、動物病院での検査でもストレスを感じにくくなるでしょう。
元気はある?行動は?
一か所でじっと蹲っている、狭い場所に入ったまま出てこない、などは体調不良の可能性があります。他にも、歩いたり走ったりしているときの歩様はおかしくないか、もチェックをしてください。
おもちゃを見せると積極的に遊ぶ子が全く興味を示さない、高いところから急に落ちた、なども病気が潜んでいる可能性があります。
顔全体は?
目や耳、鼻、口の顔全体の様子は健康状態を知るのに重要な部位です。
下記のチェックポイントを参考に、毎日確認をしてください。
- 目ヤニ・涙が出ていないか。目が赤くなっていないか。
- 耳から変なにおいはしていないか。黒など色のついた耳垢が出ていないか。耳垢が溜まりすぎていないか。痒がったり気にする素振りはないか。
- 歯茎の腫れはないか。涎の量。口臭。
- 鼻水が出ていないか
体全体は?
- 皮膚が赤くなっていないか
- 皮膚が腫れていたり、脱毛している部分はないか
- お腹が膨らんでいないか、硬いしこりのような物はないか
- 身体全体が熱っぽくないか
日々のスキンシップの中で、上記について実際に触って確認しましょう。
愛猫が健康でいるためには肥満や痩せすぎにも注意が必要です。背骨が触りにくい・あばら骨が探せない時は肥満が、骨がゴツゴツして浮き出ている時は痩せすぎのサインです。病院でアドバイスをもらい食事を調整する必要があります。
うんちはどう?
うんちは健康のバロメーターです。トイレ掃除の時には、下痢をしていないか、便に血が混じっていないかなど、異常がないか必ずチェックしましょう。また、うんちの硬さや量にも気を配りましょう。硬いポロポロのうんちが少量しか出ていないときは、便秘の可能性があります。オシッコに関しても、量や回数をチェックしてください。
猫は泌尿器系の病気にかかりやすい動物ですが、早期発見が出来れば大事には至りません。
食欲は?飲水量は?
食事の量、食べている時の様子を毎日確認しましょう。食欲はあるか、いつもと同じ量をいつもと同じ時間で食べきっているか、食べにくそうにしていないか、などがチェック項目です。
飲水量を把握するのは難しいですが、いつもより多く水を飲んでいたり、逆に全く水を飲まない場合は、腎臓に何かしらのトラブルを抱えている可能性があります。
最期まで一緒に過ごす愛猫だから
初めて猫を迎える時は、楽しみや不安が入り混じるでしょう。可愛いだけでなく、イタズラをしたり、思い通りにならなかったり、腹が立つことも出てきます。それでも、その全てが愛しいと思える筈です。
猫は犬と違ってしつけが出来ない、という人もいますが、実際は教えたことはしっかりと守れる動物です。愛猫に危険がない環境を作るのは飼い主としての義務ですが、どうしてもやめさせたい行動があるのなら、その行動をしているとき、しようとした時に、「ダメ」と短く、そして威厳のある声で伝えましょう。何度も繰り返すことで、これはやってはいけないんだ、と猫が認識します。
特に食事中にテーブルの上に上がる行為は、誤飲の危険回避のためにも、出来るだけ早い段階から「ダメ」と教えるようにしてください。「ダメ」と言いながらテーブルから降ろす、という事を繰り返していると、食事中にはテーブルに上がらなくなります。
猫は魅力あふれるとても愛らしい動物ですが、毎日のお世話やケア、体調不良時の対応など労力や経済的な負担が増えるのも事実です。命と暮らすことを決して忘れてはならず、責任が伴うことをしっかり理解することが大切です。
いつか来るお別れの日に後悔しないよう、愛情を持ってお世話をしてください。
まとめ
猫を迎えるにあたり、ケージやトイレ、食事など準備するものはたくさんありますが、いちばん重要なのは、最後まで一緒に暮らすという覚悟です。ペットショップやブリーダーから迎えた子も保護猫も同じ大切な命です。毎日の健康チェック、年1回の健康診断、ワクチン接種など、愛猫の大切な命を守るために必要不可欠なことです。そして少しでも異変が見受けられたら、迷わず動物病院を受診してください。
大事な愛猫の一生を守れるのは、他でもない、飼い主のあなただけです。